「感謝・感謝で日が暮れる」
人間教育を最優先に

七福醸造株式会社 代表取締役会長
七福醸造株式会社 代表取締役会長

「嫁もらうなら七福の娘を」


七福醸造にはこころ根の良い社員がたくさんいる。
犬塚は「心の教育」に力を入れている。

「体験教育として」
1、会社をあげての毎朝1時間の環境整備。
ステンレスの機械、道具等が鏡のようにピカピカになるまで磨く。掃除をとおして心を磨いている。

徹底した環境整備
徹底した環境整備

2、「修行を課す」かのように100キロウォークをはじめ様々な体験教育を行っている。

100kmゴールの喜びを分かち合う
100kmゴールの喜びを分かち合う

体験教育を通し自らの気づきにより「思いやりの心」や「気配り精神」を身心にしみこませていく。
従って“嫁は七福で心を育てた娘をもらえ”と語られている。

病院慰問コンサート
病院慰問コンサート

うちの会社ではなにより体験教育が大事です


多くの会社では業績目的達成のための手段として教育を行っているが、七福醸造では人間教育を最優先に位置づけている。

しかもその方法もユニークで「100km歩け歩け大会」や「環境整備」といった“気付かせる”方法をとることにより人として本当に大切なことはなにかを社員自らが体得していく人間教育を行っている。

人間的に魅力的でありしっかりした仕事ぶりに地元では「嫁をもらうなら七福醸造から」と語られている。

トイレ掃除
トイレ掃除

感動の100km歩け歩け大会
100km歩け歩け大会は「100kmを歩く中でいかに多くの感動・感激・感謝を味わうことができるか」。
参加者は体力の限界に近づく中で仲間や親子の絆や感謝することの大切さに自ら深く気付いていく。
涙や感動のエピソードが数限りなく体験できるこの大会は1996年に社員60名からはじまり、20回を迎える現在では全国から1500名の人々が参加するまでに発展した。


モンゴル砂漠の緑化活動


―250万本の植林を実施―
砂漠化が深刻化している危機を知った犬塚は社員を引き連れ1993年に日本砂漠緑化実践協会「緑の協力隊」への援助協力をはじめ内モンゴル砂漠への250万本の植林を行った。
七福醸造ではこのプロジェクトを通して社員の地球環境の保護の意識を高めている。
この活動により社員の環境意識の向上のみならず、内モンゴルでの人々の暮らしに触れる体験により“物”以外にも大切な“モノ”があるという価値観へと社員の視野を広げることにもつながったと犬塚は語る。


「一日1000食 38日間炊出し」


震災と聞くや犬塚社長はすぐさま社員と共に現地にとんだ。そして社員を派遣し炊き出しを行った。この素早い動きは1995年の阪神淡路大震災の経験をふまえたものである。

「阪神淡路大震災の炊き出し」
七福醸造は「西三河救援隊」と称し震災後38日間、毎日500~1,000食の炊き出しを行った。それも食材や調理は近所の皆さんの好意を集めての活動である。

被災者の方が涙ながらに喜ばれた姿に触れて社員一人一人が「困った人がいたら助ける」ことを当たり前のように身に沁み込ませていった。このエピソードは
小学校の道徳の教科書にも掲載されている。


社会貢献


父母の教えを継承する


犬塚の様々な活動の背景には父母の教えが強く継承されている

「父の教え」
「感謝・感謝で日が暮れる」
「商売は正直が一番」
「何にでも挑戦する心」
(創業者で醸造業界の素人であった父は次々と醸造業界の常識をくつがえした)

「丁稚奉公で培った我慢強さと人間性」
「いつもにこにこ」
(仏様の犬塚さんと皆に言われていた)

「母の教え」
「世の為、人の為。人の喜ぶ事をやれ」
「女性の意識や心を高めなくてはならない」
「勉強会を通し農薬の怖さを人々に訴え続けた」
「市議会議員及び婦人会役員として女性の立場から一貫して女性に意識の向上   や家庭生活のあり方を発信する」

犬塚キヨ 初代 犬塚秋元
犬塚キヨ
初代 犬塚秋元

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企業家ミュージアム叢書「幸せ創造企業のつくり方・1」第1章より


犬塚敦典(七福醸造)◆嫁をもらうなら七福の娘!? 企業は社員の「心」を育てるべし!